はじめに
私達の国では世界に類を見ない早さで高齢社会に入り、今後それがさらに加速していくことは周知のところです。
このような高齢社会の中、 私達は自分自身で健康を維持していく事が求められています。
「リンパ健康法」は整体や美容のプロも認める施術ながら、ご家庭で誰でも手軽にできること、結果が早くでることが特徴です。
今回はこの「リンパ健康法」について学んでいきたいと思います。
リンパ管は 身体の「免疫と排泄」に深く関係しており、いわば身体の中の下水処 理システムのような存在です。
リンパ管の流れを良くする事で新陳代 謝が適切に行われ健康増進につながります。
リンパとは何か?
●リンパの働き●
体内の水分は、心臓を起点として出て行き、全身を巡って帰ってきます。
「行き」は動脈を流れる血液として心臓というポンプから勢いよく押し出され、全身の細 胞に栄養や酸素を運びます。
そして役目を終えると各細胞から余分なものを回収し、心臓に戻っていきます。
そのときに通る道は静脈ですが、そこに入りきらな かった老廃物は、「リンパ管」を通って心臓に向かいます。
心臓から出て行った血液が体の中を 1 周してまた戻ってくるのにかかる時間が 40秒なのに対し、リンパ液が心臓までたどり着くまでにかかる時間は12時間から
24 時間とも言われています。これは、リンパ液の循環には、心臓のようなポンプ が介在しないためです。
リンパ液の循環はリンパ管の蠕動運動と骨格筋の収縮が主たる駆動源となっています。
運動不足で刺激が少なかったり、乱れた食生活や ストレスで老廃物が必要以上にたまると、とたんに渋滞してしまい容量オーバー になってしまいます。
また、押し出す力が弱いので重力の影響を受けやすく、足や指先など心臓から遠くて下に位置する部分にリンパ液がたまりやすくなります。
リンパ管は皮膚組織に多く分布しているため、皮膚組織に刺激を与えることでリ ンパ循環を促進させることが可能です。
これがリンパマッサージです。
また、リンパ液には毛細血管からリンパ球も流れ込み、リンパ球は人体に害を及 ぼす微生物が進入してきた場合
それを識別して抗体をつくり、撃退する能力を 持っています。
リンパによって運ばれるもの
・古い細胞、たんぱく質
・不要になった老廃物(例:乳酸など)
・余分な脂肪
・有害な化学物質
・ウィルスなどの細菌
「リンパ健康法」とは?
リンパ管は、最後には一本になって上大静脈が鎖骨下静脈と分岐する部分で血管と合流します。
血管に流 れ込んだリンパ液は心臓・動脈を通って全身に送られます。
リンパ系とは、このようなリンパ管のネットワークのこと。
第2の循環系とも呼ばれています。
リンパは以下の種類の組織で成り立っています。
リンパ液 | : | 血液中の液体成分と似た透明な液体。組織に栄養素を運び老廃物を取りだす。 |
リンパ菅 | : | 血管と同様に全身を分布するリンパ液の流れる管。毛細血管と皮膚細胞をつなぐ橋渡し的な役目をする。 |
リンパ球 | : | 白血球のひとつでリンパ液中にある免疫作用をする細胞。 |
リンパ節 | : | リンパ管のところどころにあるリンパ液の中継基地。リンパ球を作ると共にリンパに取り込んだ細胞などの微生物をろ過する防御装置。 |
(全身に600ケ所・鎖骨から頭にかけて160ケ所、存在する) |
リンパと体液循環の関係
◆リンパは「排泄」に必要不可欠な存在◆
健康な身体を維持する上で、体の中に出来た毒素は外に出さなけ ればいけません。
人体には4つの排泄経路があると言われていま す。
①腸(大便) ②腎臓(小便) ③皮膚(汗) ④肺(呼吸) が挙げられます。
このうちどれか一つの排泄経路が滞るとほかの 3 つが毒素を排 泄しようと過剰な負担を強いられることになります。
上記の排泄器官まで、老廃物や代謝産物を運んでくれるのが、リンパ液であり、リンパ管です。
そのためこの流れが滞ると細胞が生きるために必要な栄養や酸素を十分に得ることができません。
肌の新 陳代謝であるターンオーバーが遅れ、シミやくすみの原因となったり、排泄の悪化で体が酸化し、血液が汚 れ、病気に掛かりやすくなります。
どんなに良い栄養を摂取していても、細胞に栄養が行き届かなければそ の効果も期待できません。